現地報告
国立所澤病院
荒垣 恒夫
1
1国立所沢病院
pp.35-37
発行日 1954年2月1日
Published Date 1954/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200770
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はしがき
私は国立医療機関の末席を汚す所沢病院の院長として,微力ではあるが,家族僅か96名,建坪たつた1234坪の小きい病院をお預りしているが抑も所沢は埼玉県の南方に位し,東京都と境を接する人口4万5千の小都市で,今を時めく衆議院議長堤康次郎氏の主宰する西武鉄道新宿線と池袋線の交叉点に当り,所沢駅を起点としてバスの運行織るが如く,又元所沢陸軍飛行場跡に米軍の第43部隊が駐留する関係上,可なり殷賑を極めている。しかし病院の位置が浦和街道に沿う静かな畑の中にあるため,その立地条件は御他聞に洩れず頗る惡い。それにも拘らず当院の発展に努力を続けて来た最大の理由は,当地区に綜合病院らしい施設が一つもないことと収容力を増強確保することの二点にあつた。然らば之にどう対処して来たか,即ち次の通りである
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