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病院齒科の基本問題(2)
高木 圭二郞
1
1厚生省國立病院課
pp.7-12
発行日 1951年5月1日
Published Date 1951/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200316
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III 病院齒科の任務
日本の病院の多くに,齒科が置かれていることは,前述の通りである。
醫学にしても,齒科醫学にしても,その進歩,發達は,その程度の進むに從い,内容が高度に專門化したゝめに,細い分科に分れ,深く研究が行われ,今日のような進歩をみたのであろうが,この醫学,歯科醫学を,患者の病氣を癒すために應用するには,再び,それら分化したものが,總合されて,患者に調する完全な醫療行爲となつて,再現されなければならぬはずである。醫療法の主旨からみても,病院は,この目的を果すべき使命を課せられているのであつて,現在,わが國の病院は,この主旨に沿つて,再編せられていると云えるであろう。醫療を與える側の,また,醫療を受ける側の自覺は,病院を,その本來の目的の軌道に乗せつゝあり,幸なことといわねばならない。
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