読者の頁 批評
「入齒の出し入れ」を読んで
木下 正一
pp.53
発行日 1954年7月1日
Published Date 1954/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611200652
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いろいろと問題を含んだ文章なので,興味深く読みました.読後盛を至急書き送るように編集部から依頼されたのですが,忙しい中を大至急と申されては考をねるひまもありません.思いつくままの失礼な感想文ですが御諒承ねがいます.
受胎調節は人口問題の立場から,母性保護の立場から,家庭経済の立場からなど,いろいろな観点からその必要を説きその普及に努力している人々があるのです.人口問題と申しても,我が国の過剰人口を問題とする人もあり優生学的な見地に立脚する人もあり,受胎調節の必要を説く人々の立場は,それを細く検討してみると殆ど1人1人に異つているとも申せるでしよう.
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