特集 チーム医療における病院薬剤師の役割
外来チーム医療における病院薬剤師の役割と人材養成
橋田 亨
1,2
1神戸市立医療センター中央市民病院
2神戸市立医療センター中央市民病院 薬剤部
キーワード:
薬剤師外来
,
がん患者指導管理料
,
緩和ケア外来
,
外来化学療法
,
薬剤師レジデント
Keyword:
薬剤師外来
,
がん患者指導管理料
,
緩和ケア外来
,
外来化学療法
,
薬剤師レジデント
pp.779-783
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200010
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
今,病院薬剤師にとっては,パラダイムシフトともいうべき変化が起きている.平成22(2010)年4月30日付厚生労働省医政局長通知にある,「医療の質の向上及び医療安全の確保の観点から,チーム医療において薬剤の専門家である薬剤師が主体的に薬物療法に参加することが非常に有益である」というメッセージを受けた形で,平成24(2012)年度診療報酬改定において「病棟薬剤業務実施加算」が新設された.その趣旨に沿った動きとして,薬剤師の病棟配置に必要な人員確保に向けて,これまでになく多くの医療機関が増員に動いている.この「病棟薬剤業務実施加算」によって,病院薬剤師が入院患者の薬物治療の有効性・安全性向上にこれまで以上に貢献する機会が増している.一方,病院の機能分化の流れの中で,従来は入院で行われていた診療内容の外来へのシフト,日帰り手術の増加などに伴い,病院薬剤師が外来診療に関与する動きも活発化している.平成26(2014)年度の診療報酬改定で「がん患者指導管理料3」が新設されたことはその一端を示すものといえよう.本稿では病院薬剤師の外来チーム医療の中で果たす役割とそれを実現する人材の養成について自施設の事例を取り上げながら考えたい.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.