特集 多様化する病院経営
自治体病院の経営形態を考える
伊関 友伸
1
1城西大学経営学部
キーワード:
自治体病院の経営形態
,
地方公営企業法全部適用
,
地方独立行政法人
,
指定管理者制度
,
病院PFI
Keyword:
自治体病院の経営形態
,
地方公営企業法全部適用
,
地方独立行政法人
,
指定管理者制度
,
病院PFI
pp.617-623
発行日 2014年8月1日
Published Date 2014/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102836
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■迫られる自治体病院の経営形態の変更
病院の世界における自治体病院経営の「お役所体質」は,さまざまな場所で指摘されている.「職員の人件費が高い」「職員定数が支障となり,職員を自由に雇用できない」「本庁の財政課に予算を握られ自由に予算を使えない」「病院の要である事務職員が数年で異動してしまう」などは,筆者が自治体病院の現場に入るとよく直面する問題である.
実際に,「お役所体質」を変え,経営効率を向上させるために経営形態の変更を行う自治体病院も少なくない.総務省も2007年12月24日に自治財政局長が通知した「公立病院改革ガイドライン」において,「安定的かつ自律的な経営の下で良質な医療を継続して提供できる体制を構築する」ため,①経営の効率化,②再編・ネットワーク化,③経営形態の見直しの3つの視点に立った改革を一体的に推進することを求めている.
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