特集 医療の公益性とは─医療法人制度改革の現状
巻頭言
猪口 雄二
1
1医療法人財団寿康会 寿康会病院
pp.97
発行日 2013年2月1日
Published Date 2013/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102448
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医療の非営利性,公益性については,「医業経営の非営利性等に関する検討会」報告書(2005年)などに集約されている.2006年の第5次医療法改正により,かつての「持分あり医療法人」は経過型となり,新たな法人の設立は「基金挙拠出型医療法人社団」「医療法人財団」等,持分の定めのない医療法人となった.さらに「医療の公益性」についても一定の基準が設けられ,この基準は「社会医療法人」の創設に繋がった.
しかし,「持分の定めのある医療法人社団」は現在も医療法人の大多数を占めており,移行に伴う課税問題もあり,容易に基金拠出型や持分なしに移行できない.また,そもそも持分を放棄する気のない法人も数多く存在する.
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