特集 検証 平成16年度診療報酬改定
巻頭言
猪口 雄二
pp.805
発行日 2004年10月1日
Published Date 2004/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102030
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日本の診療報酬改定は,過去40 年にもわたり2 年に一回改定されてきた.この間,点数表は分厚くなる一方で,内容も複雑化されていった.この点数表をすべて理解している人間は,医事課職員の中にもめったにお目にかかれないほどである.そして点数改定の内容は各医療関係者の力関係で決まる場合が多かった.
ところが,平成15 年3 月に「医療保険制度体系及び診療報酬体系に関する基本方針について」(厚生労働省保険局)が発表され閣議決定された.そこに書かれている診療報酬体系の基本的な考え方として,
・医療技術の適切な評価
・医療機関のコスト等の適切な反映
・患者の視点の重視
等が挙げられ,運営や施設に関するコスト等を調査・分析すること,疾病の特性・重症度・看護の必要度等を反映・評価すること,が明記された.また,基本方針に沿った形で,中央社会保険医療協議会・基本問題小委員会の下部組織として,診療報酬調査専門組織が構成された.
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