特集 医療計画と二次医療圏の今後
巻頭言
猪口 雄二
1
1医療法人財団寿康会 寿康会病院
pp.821
発行日 2011年11月1日
Published Date 2011/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102126
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1986(昭和61)年に施行された医療計画制度は,二次医療圏を医療提供体制の整備目標単位としている.実際に,病床数のコントロール(規制)に使われており,救急医療体制整備(二次救急)にも利用されている.しかしながら,二次医療圏は病床規制には有効であったものの,各圏内の人口格差,面積,県別ばらつき等が大きく,医療提供体制の完結には程遠い制度であった.
その後,これまでの基本的な考え方を変更し,2006(平成18)年には新たな医療計画が策定された.こちらは三次医療圏(都道府県)を単位として,「4疾病5事業」を中心に,疾患別医療連携,救急医療体制整備,診療情報の開示等が作られている.今後の医療提供体制はこちらが中心になって進められるものと考えられる.
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