特集 何を目指すチーム医療
チーム医療に対する診療報酬上の評価―経緯と現状
北村 善明
1,2,3
1社団法人 日本放射線技師会
2チーム医療推進協議会
3中央社会保険医療協議会
キーワード:
チーム医療
,
診療報酬
,
加算
,
診療放射線技師
Keyword:
チーム医療
,
診療報酬
,
加算
,
診療放射線技師
pp.922-925
発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102152
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2009年9月に,医療関係職種および患者団体の合計13団体が参加して「チーム医療推進協議会」(以下,協議会)が発足した.医療を受けるために病院を訪れた患者が存在を意識するのは,医師であり,看護師であり,薬剤師である.一方,例えばX線を撮影するスタッフ,CTやMRIを操作するスタッフは,患者にとって,「病院職員」とは認識しても,「放射線技師」ではない.つまり,こうした職種は国民から“見えない”存在である.医療にとって,どのメディカルスタッフも欠かせない職種であってもである.これではチーム医療は成立しない.すべてのメディカルスタッフが“国民から見える職業”,“国民から必要とされる職業”とならなければならないのである.そのために,各職種の仕事の役割や内容の重要性,魅力を国民に積極的にアピールし,その必要性を知ってもらう活動が不可欠となる.医療界と国民に対して,自らの存在価値をアピールする.そのために様々な形でセミナーやシンポジウムを適宜開催していくというのが,協議会発足の目的であった.
現在,協議会は18団体で構成する組織となっている(表).その特徴は,職能15団体に加えて日本病院会,チーム医療を推進するうえでは患者の意見を加える必要があることから患者会2団体,さらに,チーム医療を国民に広報するためにアドバイザーとしてメディアを加えた会となっている.
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