特集 地方分権と医療
巻頭言
河北 博文
pp.701
発行日 2005年9月1日
Published Date 2005/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102040
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明治維新における国づくりは,欧米列国に対してわが国が政治,経済,軍事などの点で劣らない立場を築くために強力な中央集権国家の確立が必要であった.第二次世界大戦の敗戦後,この国の復興を図るため,特に経済中心の国家政策がとられ,中央集権的に政策が推進され今日に至っている.
本来,一国の中央政府の役割とは何であろうか.それは,国家間,あるいは国際的に,外交,防衛安全保障,通貨の管理などが挙げられるが,その他,国内においては,国民の基本的人権の確立としてのナショナル・ミニマムの整備に関する企画・立案・(評価)に限定されるといっても言い過ぎではない.
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