特集 医療統計の再構築に向けて
巻頭言
河北 博文
1
1医療法人財団河北総合病院
pp.97
発行日 2009年2月1日
Published Date 2009/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101375
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信頼できる社会を築き運営する中で,医療は国家のあり方の重要な要素の1つである.国家統計の見直しが進む中,医療に関しても統計の整理とあり方を見直し,データに基づき納得性の高い医療政策を導き出す必要がある.
平成19年5月23日に公布された改正統計法第一条には,統計の目的が書かれている.「この法律は,公的統計が国民にとって合理的な意思決定を行うための基盤となる重要な情報であることにかんがみ,公的統計の作成及び提供に関し基本となる事項を定めることにより,公的統計の体系的かつ効率的な整備及びその有用性の確保を図り,もって国民経済の健全な発展及び国民生活の向上に寄与することを目的とする」とある.統計に関して,生活者を起点にして,学会や政策担当者などの知見を活かした広い議論がなされる必要がある.そして,統計は明確な目的のもとに正確性,継続性,国際性,情報の保護・開示性などが保障されたうえで,体系的・計画的に整備され,国民生活の向上や国家のあり方に活用されることが期待される.
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