連載 医療マネジメント 21世紀への挑戦・4
構造転換する連携―施設間の連携からケアの連携へ
長谷川 敏彦
1
1日本医科大学 医療管理学教室
pp.542-546
発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102002
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日本の医療界は,「長中期的」には日本が世界に先駆けて突入する「あり得ない超高齢社会」にどう対応し,また「短中期的」には今,医療システムの各側面で起きている「医療崩壊と言われる現象」にどう対応するか,2つの大きな課題を同時に解決することが求められている.
後者の課題はここ5年来の「医療制度改革」が契機と見えるが,実は20年来の医療システムの転換がその背景にある.在院日数短縮を図るため,まず病院は治療に特化して診断や回復のケアを外部化し,さらに病棟単位に切れ目なくマネジメントされてきた院内の「ケアプロセス」も分断され,病棟を超えて病院全体で質と効率の向上が求められていることを連載第1回で分析した1).院内の各部署や職種間さらには施設間の「チーム化・システム化」が解決策と提案した.
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