連載 医療ソーシャルワーカーの働きを検証する・59
当事者の力を強化するMSWの関わり―頸椎損傷患者の社会復帰(復学)支援
松山 拓也
1
1関西労災病院 医療連携総合センター
pp.538-541
発行日 2011年7月1日
Published Date 2011/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541102001
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社会復帰支援におけるMSWの役割では,限られた関わりの中でサービスを充実させることよりも,患者・家族ら当事者の力を強化することに力点を置いている.退院後の生活では,当事者自身が対応しなければならない場面が多々あるからである.したがって退院までに,患者・家族ができること・できないことを整理し,患者・家族と様々な職種や機関をつないで支援の輪をつくり,必要に応じてその輪を広げられるように援助することが重要である.そして,患者の気持ちに寄り添い,生活者の視点から提案や調整を行うことに留意する.本稿では,頸椎損傷患者の社会復帰の事例を通したMSWの役割を報告したい.
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