主張
施設間機能連携の意味するもの
B
pp.17
発行日 1992年1月1日
Published Date 1992/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541900003
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医療法改正論議の焦点となりながら,一般の理解を得られなかったのが,病院の体系的分類と施設問機能連携の問題であろう.特定機能病院と一般病院を分類し,一般病院の中に療養型病床群を創設しようという試み自体は,医療提供側の論理からすれば真っ当なことである.その試みを,病院の急性型,慢性型への移行過程での類型化の1つの方法というように前向きに考えれば,機能別類型化による紹介制を促進するものとして期待できるからである.しかし,受療側にとってのメリットはあるのかとなると,自由受診の抑制ではないかという反発となってくる.事実,直接,大学病院を受診できないとして不安と不満の声が高まっている.
その一方で,大学病院では,そんな期待されるほど,アクセスの良い医療サービスが行われてきたのであろうかという疑問も無いではないし,高度医療がなされてきたのかという問題提起もある.
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