連載 より良い高齢者終末期ケア体制の構築に向けて・12【最終回】
より良い高齢者終末期ケア体制構築のために求められる条件―諸外国の取り組みを通して
岡村 世里奈
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1国際医療福祉大学大学院医療経営管理分野
pp.985-987
発行日 2010年12月1日
Published Date 2010/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101845
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今年7月,英誌「エコノミスト」の調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(Economist Intelligence Unit: EIU)」が,OECD加盟国30か国とその他の10か国を対象とした「良質な死―世界の終末期ケアランキング」を発表した1)(表).この終末期ケアランキングは,「基礎的な医療環境(20%)」「終末期ケアの利用可能性(25%)」「費用負担(15%)」「質(40%)」の4つの項目について,それぞれの国の状況を24の定量的・定性的指標を用いて点数化し,その総合点によって順位付けを行ったものである.
1位は英国で,日本は23位となっている.日本の項目別の順位を見てみると,「基礎的な医療環境」では2位,「終末期ケアの利用可能性」28位,「費用負担」31位,「質」21位となっている.このようなランキングは評価方法によっていくらでも変動するものではあるが,興味深い調査結果であることは間違いない.
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