連載 より良い高齢者終末期ケア体制の構築に向けて・7
米国の高齢者終末期ケアの動向⑥―なぜ高齢者住宅やナーシングホームで最期を迎えることができるのか?
岡村 世里奈
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1国際医療福祉大学大学院医療経営管理分野
pp.554-556
発行日 2010年7月1日
Published Date 2010/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101739
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高齢者終末期ケアをめぐる最も大きな課題の1つは,在宅や高齢者住宅等,病院以外の場所における看取りをどのように実現するかであろう.日本では,現在,在宅や介護施設,高齢者住宅等における看取りを推進するため様々な施策が打ち出されている.しかし,日米の65歳以上死亡者の死亡場所の割合を示した図1からもわかるとおり,日本では未だに多くの高齢者が病院で最期を迎えており,自宅や介護施設等で最期を迎えた者は15%程度に留まっている.
これに対して,米国では,以前にも紹介したとおり,自宅や高齢者住宅,ナーシングホーム等で最期を迎える高齢者の数が年々増加しており,2005年時点では,半数以上の高齢者が自宅や高齢者住宅,ナーシングホームで最期を迎えている.
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