研究と報告【投稿】
『努力-報酬不均衡モデル』を用いた地方自治体病院における医師と看護師の職業性ストレス評価
山田 茂樹
1
,
柴野 昌子
2
,
宮下 孝子
3
,
吉田 博子
2
,
小田 裕美子
2
,
曽村 利子
2
,
林 めぐみ
4
,
村田 昌弥
5
,
沼波 輝
5
,
寺島 剛
6
,
武田 晋作
7
1滋賀県立成人病センター 脳神経外科
2滋賀県立成人病センター 看護部
3滋賀県立成人病センター 医療安全対策室
4滋賀県立成人病センター 診療情報管理室
5滋賀県立成人病センター 経営企画室
6滋賀県立成人病センター 病理部
7滋賀県立成人病センター 循環器科
キーワード:
自治体病院
,
看護師不足
,
医師不足
,
職業性ストレス
,
努力-報酬不均衡モデル
Keyword:
自治体病院
,
看護師不足
,
医師不足
,
職業性ストレス
,
努力-報酬不均衡モデル
pp.406-411
発行日 2009年5月1日
Published Date 2009/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101451
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
要旨 病院の労働環境を評価・改善するため,『日本語版 努力-報酬不均衡モデル職業性ストレス調査票』を参考にアンケート調査を実施した.当院の全職員706人にアンケートを配布し,632人から回答を得た(回収率:92%).努力-報酬不均衡モデルによる日本人労働者約2万人の集計結果を基準に「仕事ストレス」=1.7×(努力・報酬得点比-0.56)+1.0を設定した.正職員504人(仕事ストレス=1.44)とパートタイム職員121人(仕事ストレス=0.99)の間には明らかな差が認められた.正職員では看護師の仕事ストレスが1.61と突出して高く,特に36歳以上の看護師で1.70と高いストレスを示した.36歳以上の看護師は,本来の業務と異なる余分な仕事が多くなり,過去数年で仕事の負担が増えてきたことでストレスを感じる割合が高く,看護業務の見直しを行うことでストレスが軽減される可能性が示唆された.
Copyright © 2009, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.