連載 病院管理フォーラム
■院内DPC支援
院内DPC支援体制(前編)―DPC管理室
福村 文雄
1
1飯塚病院DPC管理室
pp.164-166
発行日 2009年2月1日
Published Date 2009/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101392
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DPC包括支払い制度は,医療費増大の抑制,医療の質の確保,情報の透明性という要求を背景に“良質な医療を効率的に提供” を看板に掲げ,2003年に特定機能病院から導入され,現在DPC対象病院718施設,準備病院701施設で,合計すると一般病床の50%へと急速に拡大している1).この制度の根幹には,適切な診断群分類選択と正確な情報提供が前提となるが,その運用やデータの信頼性は,それぞれの施設に委ねられている.
一方,診断群分類の選択を任されている医師の多くはICDコードに不慣れであり,請求について無頓着な場合も少なくない.また,様式1に代表される診療データ提出や厚生労働省(以下,厚労省)からの再入院理由といった特別調査なども大きな負担となっている.通年でレベルの高いDPC精度を保つには,各診療科・各医師任せでは難しく,コーディングに精通した診療情報管理士,レセプトデータを得意とする医事職員が,医師と知識を補完し合う支援体制が望ましいと考え,当院ではDPC制度に参加した2006年から,DPC管理室を中心とした支援体制を整え,運用している2).
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