連載 リレーエッセイ 医療の現場から
そうぞう―想像と創造
成澤 俊輔
1,2
1患者塾
2埼玉県立大学社会福祉学科
pp.759
発行日 2008年8月1日
Published Date 2008/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101270
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先天的な難病である網膜色素変性症だとわかったのは,3歳の時であった.花火の燃えカスをバケツに入れることができない私を見た母が,夜盲の症状に気づいた.父の仕事の関係もあり幼稚園は2年ほどアメリカで生活し,その後は佐賀県の普通校に通った.よく母と日本中を飛び回って旅をした.そして大学受験を終えて,希望に満ち溢れる想いで埼玉の大学に入学した.専攻は社会福祉学.自分のハンデを生かしながら人生を過ごしたいと思っている.
大学生活を送る中で「理想と現実のギャップ」という言葉をよく耳にするようになった.この文言の裏にある1つのテーマとして,「社会と大学の連動性の欠如」があると感じている.それは次のように表現できると思う.
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