連載 〈続〉基本からわかる医療経営学・4
医療組織におけるキャリア・マネジメント
藤村 まこと
1
1九州大学大学院経済学研究院
pp.628-631
発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101240
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キャリアとは
医療組織で現在経営に関わっている方も,職について間もない駆け出しの方も,皆必ず仕事生活の始まりがあります.その始まりから現在に至る様々な仕事に関わる経験,そして将来への展望を含めたものが,今回取り上げる「キャリア」です.つまり,キャリアとは“仕事を通してどう生きるか”を意味しています.
現在の医療組織は,医療制度改革等の外的環境の変化の中,良質な医療に加え,経営の健全性をも求められています.医療と経営のいずれも,組織で働く個人によって実現されることを考慮すれば,病院の経営者は,個人の持つ力を最大限に活用しながら,それを組織の成長へとつなげていくことが必要となります.
では,個人が自分らしくキャリアを形成し,かつ組織の成長に貢献するためにはどのような仕掛けが必要でしょうか.今回は,キャリアの諸理論を踏まえて,現在の医療組織におけるキャリア・マネジメントの課題について考えてみたいと思います.
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