特集 病院におけるIT化の新局面
レセプトオンライン化に向けた保険者の取り組み―「健保組合IT基本構想」より
鎌田 博三
1
1健康保険組合連合会IT推進部
pp.1004-1008
発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541101074
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国のIT化政策に向けた健保組合としての対応
レセプトのオンライン化については,昨今,韓国の取り組み状況が注目されている.韓国では1996年から医療費の電子請求の普及が始まり,今日ではほぼ100%に近い普及率となっている.その背景には,政策的な誘導策として,①医療機関への入金短縮化,②優良診療所への審査免除――などがあったが,IT化を進めた原動力として,電子化された情報を手術の成功率といった医療の質の評価,疫学的研究および医療サービス面での研究に役立てようとする明確な目標を持っていたことが挙げられる.
一方,わが国においても遅れていた医療・保健分野のIT化が加速しようとしている.「高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部(IT戦略本部)」が,経済財政諮問会議,規制改革会議と連携を図りながら基本的考え方をまとめ,それらをもとに「各府省情報化統括責任者(CIO)連絡会議」を中心に実行に移すべく審議が進められている.
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