特別寄稿
紹介予定派遣の適切な利用の検討―医療の質を確保するために
友納 理緒
1
,
阿部 俊子
1
Rio Tomonou
1
,
Toshiko Abe
1
1東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科
pp.1008-1012
発行日 2004年12月1日
Published Date 2004/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100940
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これまで医療分野における労働者派遣は,「チーム医療に支障が生じる」あるいは「人の身体・生命に直接かかわるものである」などという理由から禁止されてきた.ところが,2003年6月の改正労働者派遣法の成立,さらには同年4月から6月に開催された厚生労働省の「医療分野における規制改革に関する検討会」の報告書を受けて,2004年3月1日から,医療分野における労働者派遣が “紹介予定派遣” に限り解禁された.
紹介予定派遣の導入で,より効果的な人材確保が可能になるが,その一方で派遣医療者の受け入れ体制が整っていない医療機関への派遣が行なわれた場合,常勤医療者への過度の負担,派遣医療者の労働条件の悪化や医療事故など様々な問題が発生する恐れがある.
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