連載 病院ボランティア・レポート─ボストン,ロンドン,そして日本・5
ボランティア教育の効果と意義
安達 正時
1,2
1佐賀医科大学
2ボランティアサークルSMILE
pp.700-702
発行日 2003年8月1日
Published Date 2003/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100672
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ボストンで訪れたボランティア・オフィスでは,ボランティアのための様々なトレーニングが準備されていました.これらのボランティア教育がどのような意味をもっているのかを少し紹介します.
ボランティア・マニュアル
本誌62巻7号でも触れましたが,ボランティア・オフィスでは,ボランティアのためにアドバイスや病院についてまとめた資料をあらかじめ用意しています.これはそれぞれの病院が,独自に作っているもので,その内容はまちまちですが,実に充実した内容になっています
多くのマニュアルは,注意事項だけでなく教育的意義をもったものになっています.例えばChildren's Hospitalのボランティア・マニュアルは,大学の先生や病院の医師や全国組織が作っている資料を基にまとめられたものです.子どもの対応の仕方や言葉使い,ベッドや車いすの介助のアドバイスが書かれています.また,障害をもった方とお話しをする際に気をつけたいちょっとした心遣いなども書かれています.これらはオリエンテーションで説明を受けた後,さらに実際に現場での指導を受けます.
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