グラフ
臨床栄養管理をすべての治療の基盤として徹底―医療法人近森会 近森病院
pp.273-276
発行日 2007年4月1日
Published Date 2007/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100516
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臨床栄養部誕生に至るまで
本年3月,近森病院に臨床栄養部が誕生した.それまで栄養科として診療部内に位置づけられていたが,独立させたことで当院の臨床栄養管理を重視する姿勢がより明確に示された.管理栄養士は,現在,近森会全体で23名(近森病院11名).5年前までは全体で4名(近森病院1名)であったのだから,驚くべき増員である.
透析医である近森正幸理事長・院長は,「低栄養の改善とリハビリが,廃用症候群を防ぎ治療効果を高める.合併症も減少する.特に高齢者ではそれが顕著である」と,栄養管理の重要性を感じていた.5年前(2002年1月)に当院に着任した管理栄養士の宮澤靖氏(NST:NutritionSupportTeam活動の先駆者の一人)の力を得て,臨床栄養管理体制を整えてきた.
管理栄養士が病棟で患者をみながら栄養管理をするようになって,褥瘡が改善することがデータとして表れ,医師・看護師らもそのことを実感するようになると,院内でNST導入の要望が強まった.その結果,2003年7月に栄養委員会が正式に発足し,高知県初のNSTがスタートした.
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