連載 アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第124回
みなと医療生活協同組合協立総合病院
市川 健二
1
1株式会社竹中工務店設計部
pp.346-351
発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100286
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
みなと医療生活協同組合は,1959年伊勢湾台風の救援活動を端緒として設立され,現在約48,000世帯の組合員をかかえる組織に成長している.医療生協の特徴として,カルテ開示やガン告知などの諸活動,特に『心のケア』についてこの地方において時代を先取りした取組みを展開している.434床の協立総合病院はみなと医療生活協同組合の中核施設であり,24年前に建設された旧病院を全面移転するプロジェクトである.
病院の移転においては,新病院の延床面積が旧病院よりどの程度拡大できるかが重要なポイントとなる.
ところが,今回の敷地面積に対する容積を通常法規(200%)において計画すると44.1m2/床にしかならず,国公立系の半分程度しか充足できないことになる.このため,総合設計制度の活用による容積割増が計画上必須となるとともに,アウトソーシングの推進による病院機能のスリム化を図った.これにより,58m2/床(周辺施設への機能移転含む)の民間総合病院として成立した.
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.