連載 バンコク病院見聞記・1
言語サービスとグローバル経営の株式会社立病院
稲村 和彦
1
1医療法人渓仁会国際医療福祉大学医療福祉学部医療系系管理学科4年(執筆時)
pp.342-345
発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100285
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大都会バンコク
私の大学のゼミナールでは,昨年12月に7泊8日の日程で卒業旅行を兼ねてタイへ病院見学に行きました(スマトラ沖地震の惨劇は帰国後のことです).事前にアポイントを得て見学したのは大手民間病院「バンコク病院(Bangkok Hospital)」「国立マヒドン大学熱帯医学部大学院」「同大学附属熱帯病病院」および「公衆衛生省」(MoPH: Ministry of Public Health)の4か所で,その他にも時間の許す限りバンコク市内の沢山の病院を飛び込みで見学しました.ここでは,「バンコク病院」の見学体験をご報告させていただきます.
タイは国立病院を主とする医療提供体制が取られています.その中で民間大病院が,医療の質の向上面で重要な役割を担っているというのがタイの医療提供の特徴といえるでしょう.タイには医療法人制度はなく民間病院は株式会社形式で病院経営を行っているところもあります.「株式会社による病院経営」は,日本では最近特区にて限定付きで緩和されるようになってきましたが,タイでは既に株式上場までしている民間病院グループが12社あります.バンコク病院グループはその内の最大手の1社です(病院を1社と呼ぶことに対しては,少しまごついてしまいますが…).
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