特集 個人情報保護法と病院
米国の医療における個人情報の取扱いについて
樋口 範雄
1
1東京大学大学院法学政治学研究科
pp.290-293
発行日 2005年4月1日
Published Date 2005/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100272
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米国の病院を訪ねると,通院であれ入院であれ,表1のような掲示を目にするだろう.同時にその内容が書かれた冊子を与えられて「読んでおいてください」と言われる.
さらに掲示には表1の記載に続いて,1に掲げられた医療情報の利用の仕方が,5のように簡単な例を伴いながら説明される.具体的な項目としては,医療費支払い,医療業務管理,検査機関など事業提携者への情報提供,患者名簿,家族等への通知・情報提供,研究利用,葬儀取扱者や臓器移植仲介機関への情報提供,医薬関連商品のマーケティング,寄附のお願い,連邦薬品局への報告,労災補償,公衆衛生,警察など法執行機関への情報提供など.いずれも簡潔明快な表現で,医療情報の利用のあり方が示されている.
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