The Japanese Journal of Physical Therapy and Occupational Therapy
Volume 21, Issue 10
(October 1987)
Japanese
English
講座
生理機能計測 4.筋電図および電気生理学的検査
Measurement of Physiological Function. 4. Electromyography and Electrodiagnosis
木村 彰男
1
Akio KIMURA
1
1慶應義塾大学月が瀬リハビリテーションセンター
1Keio University Tsukigase Rehabilitation Center.
pp.674-678
発行日 1987年10月15日
Published Date 1987/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103880
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Ⅰ.初めに
従来,筋電図を中心とする電気生理学的検査の扱う範囲は,末梢神経と筋肉を中心とした運動単位に限られていた.しかしながら,近年の医用電子工学の進歩は目を見張るばかりで,μV単位の電位変化もいとも簡単に記録できるようになり,臨床応用がさかんになってきている.すなわち平均加算法の導入により,神経伝導検査が運動神経から知覚神経へと拡大されていったばかりでなく,最近では末梢神経から中枢神経へとその応用が進み,大脳誘発電位の導出も日常検査として行うことが可能となってきている.そのため神経,筋肉疾患を診る機会の多いリハビリテーション医学の分野において,これらの検査はますます重要なものとなりつつある.
今回は,筋電図および神経伝導検査について,H波,F波を含めて概説するとともに,大脳誘発電位に関しても特に体性感覚誘発電位について解説したい.
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