Japanese
English
特集 身体障害者スポーツ
身体障害者スポーツの実際
Practice of Sport for The Physically Handicapped
橋谷 俊胤
1
Toshitugu HASHITANI
1
1神奈川県総合リハビリテーションセンター体育科
1The Kanagawa Rehabilitation Hospital Rehabilitation Gymnastic.
pp.588-592
発行日 1987年9月15日
Published Date 1987/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103854
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
Ⅰ.初めに
一般体育(physical education)の目指すものは,身体活動を通して健康づくりと体力を高めることにある.その身体活動は,部分的・局所的な活動ではなく大筋活動であり,特にスポーツ的活動がその中核となっている.すなわち,体育は主としてスポーツ活動を通じて行う教育で,このような体育活動の結果高められる能力は,身体的な要素と精神的な要素の両面を含んでいる.
身体障害者スポーツ(以下身障スポーツと略す)の基礎部分に貢献するリハビリテーション体育(Rehabilitation Gymnastic.以下リハ体育と略す)は,やはり一般体育のもつ根本原則にのっとって,その利点がそれぞれの疾病・障害の程度や体力段階を考慮し,そのうえ,指示に対する理解力,活動の範囲を評価する.それらの結果を基にして適切に指導・訓練することより目的を達成させるのである.
我が国の20年以上を経過した身障スポーツはもともと更生指導,リハビリテーション領域の中から生れたことを考えると,今一度リハビリテーションの中での体育・スポーツ・レクリエーションを考え,その中から身障スポーツとの関係をみることがより理解できやすいので,前半をリハ体育,後半を身障スポーツの実際と展開させたい.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.