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講座
生理機能計測 1.脳波 カラー映像処理を含めて
Measurement of Physiological Function. 1. Electroencephalogram, Including Color Imaging Method
小西 敏彦
1
,
真野 行生
2
Toshihiko KONISHI
1
,
Yukio MANO
2
1国立療養所西奈良病院神経内科
2奈良県立医科大学神経内科
1Department of Neurology, National Sanatorium Nishi-Nara Hospital.
2Department of Neurology, Nara Medical University.
pp.473-477
発行日 1987年7月15日
Published Date 1987/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103823
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Ⅰ.脳波の歴史
脳波を最初に観察し,研究した人はドイツはイエナ大学精神科医Hans Bergerであると言われています.彼は1930年代に感度の低い検流計を用いてヒトの前頭部と後頭部より脳波が記録できることを発表しています.しかしその当時はそういった電気現象がヒト脳において観察されるとは誰もが考えもつかなかったことであり,Bergerの記録した脳波は雑音であろうと言われていましたが,メディカルエレクトロニクス(ME)の発達とともにGibbs,Lennox,Jasperといった人々によって脳波に関する研究が進み,脳波というものが確立されました.そして,現在では脳波は脳の生理機能を知るうえでなくてはならぬものとなっています.
最近ではコンピューターなど周辺機器の発達により通常の臨床検査で用いるような脳波計のほかにも,日常生活の中での長時間脳波を記録する携帯用脳波計や入院患者の脳波を無線により継続的に観察するテレメーター式脳波計,さらには脳波の等電位分布を二次元的に表現した脳波トポグラフィーシステムも用いられるようになってきました.
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