症例報告
理学療法を試みた重度脳血管障害によるLocked in症候群の一例
加藤 靖雄
1,2
,
松田 尚人
1
,
大西 勝
1
,
浜口 吉克
1
1国立療養所明星病院
2榊原みのり会病院
pp.841-843
発行日 1986年12月15日
Published Date 1986/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103690
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はじめに
Plum & Posnerは1966年両側橋底部の硬塞例で,意識は清明ながら,眼球の重直運動と瞬目以外の随意運動が全くできなかった症例をLocked-in Syndrome1)として報告した.本症例は脳血管障害のなかでも死亡率80%2)と予後が悪く,リハビリテーションが困難なためかリハビリテーションの有効性を検討した報告は少ない.
著者らは当症例のリハビリテーション(以後リハと略す)を1年間試み,予想以上の成果を得た一例を経験したので,予後因子についての考察を若干加えて報告する.
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