The Japanese Journal of Physical Therapy and Occupational Therapy
Volume 20, Issue 2
(February 1986)
Japanese
English
特集 脳卒中の早期治療
脳卒中の外科的対策
Surgical Management of Cerebrovascular Diseases
植村 研一
1
Kenichi UEMURA
1
1浜松医科大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Hamamatsu University, School of Medicine.
pp.79-84
発行日 1986年2月15日
Published Date 1986/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103502
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はじめに
近年発達した脳神経外科の手術によって,脳卒中の多くの患者の命が救われ,またある種の脳卒中が予防できるようになったが,一方においては,脳卒中に対する手術適応についても種々の見直しがなされる時期になってきた.しかし,役に立つ程の再生能力を持たない脳の重要な中枢が破壊された後では,最新の脳神経外科手術やリハビリテーション医学を以てしても有意な機能回復は望めないのは勿論である.一方,脳卒中の多くは,若い時からの生活管理(減塩・低脂肪食と運動による高血圧・動脈硬化・糖尿病の予防,ストレス発散等)によって,かなり予防できることも分かってきた.これからの脳卒中対策は,生活習慣の改善による脳卒中の予防を第一としつつも,前駆症状や初発症状の発生した時点での的確な早期治療の開始にある.
ここでは,脳卒中患者をケア(看護・リハビリ)する医師以外の医療人を対象に,脳卒中の種類,手術適応,手術時期,手術療法について,分かり易く解説してみたい.
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