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研究と報告
脳卒中後片麻痺患者における手指タッピング動作に関する評価
Evaluation of Rapid Thumb Movements in Post-Stroke Hemiplegic Patients
丸田 和夫
1,2
Kazuo MARUTA
1,2
1群馬大学医学部附属病院草津分院リハビリテーション部
2信州大学医療技術短期大学部
1Department of Rehabilitation, Gunma University School of Medicine, Kusatsu Branch Hospital.
pp.53-57
発行日 1986年1月15日
Published Date 1986/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103495
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はじめに
手指運動巧緻性を定量的に評価する手段に関しては既に多くの方法が試みられている2~4).しかし,その中で手指動作のみを単独に捉えたものは少なく,むしろ手指の運動に上腕の動作が加味されているため,上肢の総合的な運動巧緻性を評価していると考えられるものが多い.また測定項目が分析的であるため,却って煩雑となり臨床においては実用的でないと考えられるものもみられる.
そこで,著者は脳卒中後片麻痺患者において,手指のみの運動巧緻性を定量的に評価する手段として数取器による手指タッピング動作を取り上げた.今回は母指による10秒間当りのタッピング数を運動巧緻性の指標として検討した.その結果,数取器によるタツピング数の測定は手指運動巧緻性を定量的に評価する手段として有用な方法であると考えられたので,その成績を報告する.
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