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特集 PT・OTの医療経済における効率的側面
民間病院における理学療法部門の経済的効率
Economical Efficiency of Physical Therapy Department in a Private Hospital Setting
井口 恭一
1
,
藤本 欽也
1
Kyoichi IGUCHI
1
,
Kinya FUJIMOTO
1
1甲州中央温泉病院
1Koshu Chuo Onsen Hospital.
pp.820-824
発行日 1985年12月15日
Published Date 1985/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103453
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はじめに
民間病院に限らず国公立系の医療機関でも経済的効率を考えねばならないことには変わりがないと考える.経済的効率という命題にどのように対応すればよいのか,漠然としていて具体的実践法や考えを明確に表すことは難しいが,医療機関に働く一員としては興味深いことでもある.
経済的効率の経済とは何かを考えてみると,長期的展望の上に立つ経済政策的な実践的価値を本質とする.そして,またなんらかの意味での実践的価値をもち,人間生活に対し有用性をもつことであり,経済生活の底に隠されている人間と人間との,あるいは社会階層と社会階層との関係を<物>の秩序の中から見つけ出すことである.また経済とは,数学的価値を表すことでなく,数学的価値を作り出す人間関係を分析することとされている.これらを基に,理学療法部門周囲を考えると次のようにも考えられる.つまり理学療法士または理学療法部門が,PTまたはPT部門を取り巻く周囲の対象に対して行う有効な仕事と,PTやPT部門に供給されるエネルギー(色々考えられる,例えば金銭的,物質的,人的等)の比がもっとも小さいことが効率的な運営である.また,経済的とは費用がかからないこと,費用の倹約になることとされている.
このようなことを踏まえて,1.経理面,2.物質面,3.時間面,4.マンパワー面,5.組織面で民間病院における理学療法部門の経済的効率を考えていきたい.
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