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特集 PT・OTの医療経済における効率的側面
精神科における作業療法の経済的効率
Economical Efficiency by Occupational Therapy in a Psychiatric Institution
大橋 博
1
Hiroshi OHAAHI
1
1三重県立高茶屋病院
1Mie prefectural Hospital Takachaya.
pp.825-830
発行日 1985年12月15日
Published Date 1985/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103455
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はじめに
国民の生命と健康を守る医療,すなわち病院事業にあっては,患者の利益を最優先に考えて質の良い医療を供給することにあるが,かといって病院事業は赤字でもよいということにはならず,治療費の原価が保障される施策がないと安定供給はできない.
精神科医療においても,患者が求める質の良い作業療法を供給して治療内容の充実を図り,その結果早期退院によるベッド回転率の向上,入院治療から外来治療へ,そして社会復帰の促進等々による精神科総医療費の節減になれば,保険財政の経済的効率も向上するといえよう.
そのためにも経済的理由で,身障の作業療法に一歩遅れをとっている精神科作業療法の発展を阻害するようたことがあってはならず,保険施設認定基準の改定で質の向上を,そして保険点数の改定で赤字のでない程度の原価保障をすることこそが肝要と思うので順次述べることにする.
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