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講座
障害学概論 4.機能・形態障害学(2)―中枢神経性障害の場合
Studies of Impairments, Disabilities and Handicaps. 4. Studies of Impairment (2): Impairments due to Central Nervous System Disorder
上田 敏
1
Satoshi UEDA
1
1東京大学病院
pp.276-282
発行日 1984年4月15日
Published Date 1984/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103079
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はじめに
前号に引き続き,機能・形態障害(impairment)の領域における障害学,特に中枢神経系の病変の際にみられる機能障害について述べる.
中枢神経系は大脳だけでなく,間脳・小脳・脳幹・脊髄などを含む広い領域である.その病変による機能障害は,病変の部位により,運動機能の障害だけでなく,感覚,自律神経機能,さらには失語・失行・失認などの高次脳機能障害などに及ぶものであり,また運動機能に限っても,中枢性麻痺をはじめとして,失調症,不随意運動,また脳性麻痺におけるアテトイド運動などを含むものである.しかし限られた紙面でこれらすべてについて十分に論ずることは不可能であり,浅く広く論じても興味の乏しいものになるので,ここではリハビリテーションの臨床場面でもっとも多く遭遇し,もっとも重要な問題である中枢性麻痺を中心に述べることとしたい.
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