あんてな
米国における感覚統合の慢性分裂病への応用
小平 憲子
1
1神戸大学医療技術短期大学部
pp.778
発行日 1983年11月15日
Published Date 1983/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102972
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Kingがアリゾナ州立病院で慢性分裂病に対するOTに感覚統合理論を応用してその論文がAJOTに発表されてから,かれこれ10年になる.馴染み深い「分裂病は治らない」という院内で支配的な諦めに対して,「本当にそうなんだろうか」という疑問が,動機になって,OTで改めて分裂病者な注意深く観察し始めた.その結果,慢性分裂病者(妄想型については異なるが)に共通して特有な姿勢と運動面の特長が明らかになった.そしてKingは,固有受容器系(前庭覚も含めた)の感覚統合の不足が精神分裂病の病因に重要な役割を果しているという仮説をたてた.
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