The Japanese Journal of Physical Therapy and Occupational Therapy
Volume 17, Issue 10
(October 1983)
Japanese
English
講座
薬物療法の基礎知識 3.リウマチ,その他の整形外科疾患
Introduction to Drug Therapy. 3. Rheumatoid Arthritis & Other Orthopedic Diseases
森田 能子
1
Yoshio MORITA
1
1川崎医科大学リハビリテーション科
1Kawasaki Medical School, Dept. of Rehabilitation.
pp.689-694
発行日 1983年10月15日
Published Date 1983/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102945
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
日常,整形外科領域で治療する疼痛疾患には,慢性関節リウマチ(RAと略す)をはじめとして痛風,骨関節症,腰痛症などがあり,それらをひっくるめるとかなりの数になる.治療は物療や運動療法と平行して鎮痛剤や抗炎症剤の薬物療法が処方されている.これらの薬は有効性だけでなく副作用も多く,患者の年齢,特に小児や高齢者では予想外の大きな副作用がでたり,他の疾患(胃腸障害,高血圧,糖尿病,けいれん発作,腎疾患,肝疾患,心疾患)を合併していて,それらの治療をうけている時には特に慎重にならざるをえない.薬そのものの作用の他に投与される側の個人差によってその有効性は異なり,常に患者の自覚的効果判定をみながら,副作用とのかねあいで薬の種類や量を決めていかねばならない.薬の副作用を知っていると早期に中止して重症になるのを防ぐことができ,薬の相互作用について知ることで危険な併用投与も回避できる.RAの薬物療法は,疼痛疾患のほとんどを語るともいえるので,まずRA治療薬より説明していく.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.