症例報告
脳性麻痺・先天盲・精神薄弱の重複障害児が獲得した単独歩行―松葉杖による歩行方法を中心に
比留間 邦子
1
,
石村 直子
1
1東京都心身障害者福祉センター
pp.255-259
発行日 1983年4月15日
Published Date 1983/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102834
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Ⅰ.はじめに
筆者らは脳性麻痺に先天盲,および軽度精神薄弱を伴った重複障害児に通所による歩行訓練を行った.その結果,両松葉杖と両側長下肢装具を用いての歩行を可能とし,盲学校での生活に有効な移動方法として取り入れる事ができたのでその経過と共に,盲人の歩行に不可欠な装具である白杖の機能をどのように松葉杖に持たせたかを報告する.
文献的にはFarmer1)は盲人のための松葉杖,車椅子などでの移動方法を述べているが,歩行経験の無い肢体不自由に,環境認知ができていない先天盲を伴った症例の移動方法の記載は無い.
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