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特集 シンポジウム「専門職としての倫理」
作業療法の倫理綱領とは
What is Ethical Code in Occupational Therapy
矢谷 令子
1
Reiko YATANI
1
1国立療養所東京病院附属リハビリテーション学院
1Tokyo National Chest Hospital School of Rehabilitation.
pp.160-166
発行日 1983年3月15日
Published Date 1983/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102809
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はじめに
明治,大正,昭和とまさに激変した日本の社会に生きた人々には信じ難いほどの昔と今の変化ぶりである.それらの変化の受容は一概にして容易とは思えない.世の中ずいぶん変った……と思わせられる中で,いつも信じていることがある.それは良いものは昔も今も変らずに良い,ということ.そして良いものを求めた人の心のすみに生きる自律心の存在すること.とかく受け入れ難い変化や進歩,その中にも未来へ育て渡すべきものと,決して赦してはならないものとを取捨選択できる知恵と行動力は,いつの世にも望まれるものであるということ.
作業療法の倫理綱領という主題に入る前にやはり倫理という二語の持つ性格がわれわれに提起する基本的なもの,そして作業療法という専門職に焦点をあてた場合の倫理とされるべきものを考えてみた.さらに後者は作業療法な行う上で関係する周囲と作業療法士自身の所有,発揮すべきものとに大別してみた.そのような中から主題に触れることができればと考える.
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