あんてな
アビリンピック
中村 裕
1,2
1太陽の家
2大分中村病院
pp.786
発行日 1982年11月15日
Published Date 1982/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102743
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我が国においては,障害者が職業技能を向上し,技能労働者として積極的に希望をもって社会に参加できるよう,ならびに身体障害者の能力や彼らの可能性を世間一般が正しく評価するように,そしてまたそれによって身体障害者の雇用促進と社会参加を図り,身体障害者がその作業能力を発揮できるような環境づくりの創意工夫を鼓舞することを目的として,全国身体障害者技能競技大会が開かれている.本大会は,1972年以後毎年,過去9回にわたって開催されてきた.大会の正式名称である“全国身体障害者技能競技大会”の通称として“アビリンピック”という呼び方が使われているが,これはアビリティー(能力)のオリンピックという意味の造語である.アビリンピック大会のシンボルマーク(岡本太郎氏作)は,月桂樹の葉と人間をかたどったもので,障害を克服して力強く自分を切り開いてゆく人間像を表わしており,以上に述べた大会の趣旨を象徴している.
昨年1981年は,「完全参加」と「平等」をテーマとする国際障害者年を記念し,世界で初めての国際アビリンピック大会が日本で開催された.一昨年には,これに先だち大分県で,東欧ポーランドをはじめ東南アジア諸国の外国選手および国内選手あわせて43名の選手の参加を得て,1981年国際大会のプレアビリンピックが開かれている.
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