プラクティカル・メモ
肘伸展介助スプリント
進藤 図南美
1
,
進藤 伸一
1
1中通リハビリテーション病院
pp.209
発行日 1982年3月15日
Published Date 1982/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102606
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はじめに
頸損のリハビリテーションにおいては,損傷レベルが上肢機能とADLに決定的な影響を与える.特に,C6レベル以上の損傷では,自動的な肘伸展運動は全く不可能となるため,C7レベルとは質的に異なった困難さを示す.
通常,C6レベル以上の損傷では,肘伸展運動は重力を利用して代償的に行っている.しかし,痙性があって肘屈曲傾向を示す例や,坐位での上肢挙上位,背臥位での肘伸展は非常に困難である.このような場合,肘伸展を介助する装具が効果的であると指摘されてはいたが,具体的な装具を示して述べた文献は,ほとんど見あたらない.
我々は,それらの装具のイメージから発想を転換し,独自に肘伸展介助スプリントを作製したので,ここに紹介したい.
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