Japanese
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研究と報告
服部式釘選別テストの検討―痴呆,ボケの簡易鑑別法
Hattori Dementia Screening Test by Performing Nail Selection
池田 俊雄
1
,
服部 一郎
2
,
細川 忠義
2
,
山永 裕明
3
,
窪田 正伸
4
,
前田 修一
4
Toshio IKEDA
1
1水俣市立病院付属湯之児病院
2長尾病院
3湯之児院
4湯之児病院
1Yunoko Hospital, Minamata City Hospital.
pp.609-613
発行日 1981年6月15日
Published Date 1981/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102429
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はじめに
脳血管障害(以下CVA)のリハビリテーションでは精神症状,特に痴呆の合併は大きな阻害因子である1).痴呆の臨床評価として簡易痴呆スケールも含め多くのテストが利用されており2),そのおのおのテストの特長や相互の関連性についても報告をみている6~8).
多くの簡易痴呆スケールの中でも長谷川式簡易痴呆スケール3)(以下痴呆スケール)はその簡便性と信頼度の高さから臨床評価によく使用されている.
我々はCVA患者の痴呆化の評価として痴呆スケールを使用していたが,失語症合併例に使用できないことと動作性テストの重要性を知り4,5,7),失語症合併例にも使用できる簡易動作性のテストを模索するうちに長尾病院の服部らが長さの異なる釘を選別させ,その所要時間と誤数を調べる服部式釘選別テスト(以下釘選別テスト)をCVA患者の痴呆化評価の一手段としていることを知った.そこでここに紹介するとともに痴呆スケールと併用し,検討を加えた結果を報告したい.
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