Japanese
English
特集 リハビリテーション機器
Ⅲ.主要疾患別にみた機器
片麻痺・寝たきり老人のための生活機器
Equipments for Hemiplegic and/or Senile Bedridden Patient
福屋 靖子
1
Yasuko FUKUYA
1
1筑波大学社会医学系
1Institute or Community Medicine, The University of Tsukuba.
pp.181-191
発行日 1981年1月15日
Published Date 1981/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102326
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Ⅰ.はじめに
脳卒中の予防的管理がいきわたるにつれて,発病の高齢化が進み,老化現象と相俟って,重度障害を呈する片麻痺障害者が増加の傾向をたどっていると云われている.また,寝たきり老人の半数以上が脳卒中や動脈硬化症で占めているのが現状である.
機能障害(impairment)の重度化により,有用な生活機器の開発,および生活様式の工夫の重要性が高まり,能力障害(disability),社会的不利(handicap)を規定する一つの重要なポイントとなっている.
効果的なリハビリテーション援助のためには,退院を真のリハビリテーションプログラムの出発点として捕え,その準備のための限られた入院期間をより有効に使うための工夫に努力を払うことが大切で,施設内での日常の実生活で実践し確められた方法,機器を,ホームエバリュエーションの結果を基にして,退院後の生活に役立つように定め,生活環境および家族関係を調整した後で退院に導く.
この片麻痺および高齢障害者の機能障害を,生活機器および工夫でいかに補えるかが,与えられたテーマであるが,具体的な機器の紹介に入る前に,障害を持った人の生活の中で機器がどのような意味を持っているのかについて述べてみたい.
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