とびら
理学療法士として思うこと
高田 京子
1
1東京都心身障害者福祉センター
pp.159
発行日 1980年3月15日
Published Date 1980/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102104
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理学療法士(以下PTとする)の資格を得て10年が終った.この間結婚し,子供を産み,家事と育児におわれて仕事に没頭した10年ではなかったが思い起してみるといろいろな感慨がある.
「PTとは何か」と学生時代に討論したことがある.その時は観念的にPT像を描くよりは臨床をやっていく中で自分なりのPTを求めたいという思いが強かった.初めの1~2年は夢中であった.その後自分の技術が思っていた程の効果をあげえないことがわかり,敗北感,無力感におそわれた.暗中模索の末,近頃は無力ではあるがわずかに光がみえてきた感じがする.理学療法,特に運動療法については未だわからないことが多く,経験側としてPTが整理しなければならない問題が山ほどある.
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