特集 精神科作業療法の展望
<随想>
作業療法士のための精神衛生
高橋 富男
1
1花巻精神病院
pp.310
発行日 1978年5月15日
Published Date 1978/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101678
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どうして看護婦(夫?)になるの! いや看護人です.どんな仕事をするの!……なぜ男が女のすることを選んだの……等々,なんとなく興味本位だけの質問が私の看護学院3年間の実習の間中,患者さん達から浴せられた.それが今度は「私はOTです」,「OTて何んですか」,「ああ,作業療法士と言うんです」,「作業療法士って何をするんですか!」……初対面の人との話の始まりが決ってこういう風になるのです.
我岩手県は広大で,かつ疎です.その中に精神病院は20施設だけ,OTは県立病院に1名と私だけです.世間の人は精神病院でどんな人達が,どんな役割で働いているのかは,案外知ってない様で,また,大体知っている人でも,OTという職種はほとんど知りません.ですから,目前に精神病院に働いている人がいるとなると,さてこの人は一体何をする人なのか,病院ってどんな所なのか知りたくなる風に私は見えるのです.しかも何んとなく,そこで働いている貴方も少しおかしいのでは,と聴く人の顔に出る様に見えるのは私の被害妄想なのか.
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