特集2 理学療法士・作業療法士と法
理学療法士・作業療法士法成立のころ
砂原 茂一
1
Shigeichi SUNAHARA
1
1国立療養所東京病院
1Tokyo National Chest Hospital.
pp.591-597
発行日 1977年8月15日
Published Date 1977/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101529
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あけぼの
身体障害者,あるいは今日でいう医学的リハビリテーションを必要とする患者は,大昔から存在していたはずだから,当然,それを治そうとし,それらの人々を技術的に助けようと試みた一群の人達は存在したはずである.明治・大正時代にも大学の整形外科の教室や物療内科の教室には,いろいろな名称で,この種の仕事に専念する人達がいた.
このような人達の身分を確立しようと努めた先駆者もいなかったわけではない.わが国の肢体不自由児問題の先達,高木憲次先生は,すでに大正7年“術手”という専門職の確立の必要を論じ,昭和29年には日本理学治療技師会の名譽会長を引受け,31年にはこれらの人達の身分法を制定する必要を説いている.
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