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特集 地域における理学療法士・作業療法士
家屋改造の実際―我々が行なってきた改造の経験をとおして
Practices of Reconstruction for Patient's Houses
大峯 三郎
1
,
大喜多 潤
1
,
福本 久仁子
1
,
西村 隆
1
,
和田 正人
1
,
百瀬 良春
1
,
荻野 ふさ子
1
Saburou OHMINE
1
1兵庫県リハビリテーションセンター
1Hyogo Prefectural Rehabilitation Center.
pp.497-508
発行日 1977年7月15日
Published Date 1977/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101511
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Ⅰ.はじめに
医学的リハビリテーションの最終的な目標の1つである家庭復帰に際して,日本特有の住宅構造,あるいは家庭での生活環境が著じるしく不整備であるなどのために,移動障害のある人々にとって,その日常生活動作に困難をきたすことが容易に想像できるし,そのために家庭復帰が困難な場合が数多く見受けられる.それによって,すでに機能的なゴールに達した者を必要以上に入院させることにより生じてくる諸問題の一要素となっているという事実も見逃せない.また,たとえそのような状態で家庭復帰したとしても入院中の治療,訓練によって身体機能の改善向上していたものが無に帰することもしばしばである.これらの問題は,障害が重度になればなるほど大きな割合を占めてくるようになり,その必要性は年々増大の一途をたどっている.そこで当センターではこれらの問題を少しでも解決するために,チームによるプロジェクトを組み昭和44年10月より現在までに,130件の家屋改造の相談,指導をおこない,このうち64件についての改造を実施してきた.現在までに我々が行なってきた家屋改造の経験をとおして,プロジェクト・チーム,改造システム,それらをとりまく諸問題にもふれながら家屋改造の実際について紹介したい.
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