Japanese
English
研究と報告
膝関節屈曲拘縮に対するターンバックルつき装具による矯正
The Treatment of Flexion Contractures of the Knee Joint by the Brace with Turnbuckle.
山下 隆昭
1
,
中村 幸夫
1
Takaaki YAMASHITA
1
1兵庫県リハビリテーションセンター
pp.295-298
発行日 1977年4月15日
Published Date 1977/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101458
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Ⅰ.はじめに
膝関節の屈曲拘縮は,臨床上よく遭遇する問題である.Peszczynski1)は片麻痺の予後に関与する因子の一つとして膝関節の屈曲拘縮を挙げている.十分な歩行能力を有しながら本拘縮のため歩行不能となっている症例を散見する.ゆえに,この問題の解決は歩行の予後に大きな影響を与えるものである.
対策としては種々の方法があるが,その一つにターンバックルによる矯正法がある.この種の装具を紹介した文献はあるが,その改善結果,適応,殊に力学的特性について述べたものは見当らない2)3)4).Engleman5)はターンバックルによる角度調節の利点を利用しRelaxing Knee Braceとして,Potter6)は膝関節上下に通したKirschner鋼線にターンバックルを取りつけて矯正に用いた.著者らはターンバックルつき装具を考案し,膝関節屈曲拘縮の矯正を行ない有効な結果を得たので,その成績と力学特性に検討を加え報告する.
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