病院図書館
—今村 栄一 著—「病院管理の理論と実際」
尾村 偉久
1
1国立小児病院
pp.100
発行日 1969年7月1日
Published Date 1969/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541203696
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かねて夢見ていた"病院管理"の成書の出現
明治初年に西欧医学がわが国に導入されてからすでに100年,その間医学の発達はめざましく,世界一流の水準に達した部門も多いが,さてその進歩の成果を国民のために十分適用することになると,医学の進歩に比して,医療の実地面では著しく遅れているというのが定説であった.ことに医療実施面の中核となる病院医療については,いっそうその感が深く,医学あって医療なしともいうべき状態が数年間続いていた.
敗戦を契機として,荒廃のどん底からわが国の病院が復興し,整備されるに際して,ようやく病院管理の機運もぼっ興し,医療の効率的な実施のためには,病院を有機的に活動させるための知識が強く要求されるようになった.すなわち,病院管理学・病院管理技術に対する強い需要である.
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